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Tシャツ特集!3人のバイヤーが選ぶ、この夏の1枚

暑くて長〜い夏。
気付けば、ほぼ毎日のように袖を通しているTシャツ。

一枚でコーディネートが完結する手軽さがありながら、その人らしさや価値観まで自然と表現してくれる。
そんな魅力を持ったアイテムだと思います。

きっと皆さんのクローゼットにも、お気に入りのTシャツが何枚かあるはず。
それでも、なぜか毎年新しい一枚が欲しくなる。
そのぐらい身近なアイテムだと思います。

無地に惹かれる人もいれば、グラフィックのデザインや、プリントに書かれたメッセージに惹かれる人もいる。
生地の風合いに重きを置く人もいれば、そのブランドが持つ背景やストーリーに魅力を感じる人もいますよね。
シンプルだから、「何を選ぶか」に、その人らしさが表れる。
それがTシャツの面白さだと思っています。

だから今回は、ランキング形式とかではなく、3人のバイヤーにそれぞれ、この夏、一番着たい一枚を選んでもらいました。

素材に惹かれた人、
デザインに惹かれた人、
ストーリーに惹かれた人、
選ぶ理由が違えば、Tシャツの見え方も変わります。

そんな違いも楽しみながら、ぜひ最後までご覧ください。

ナンバリングTシャツって、本当にいろんなジャンルで見かけますよね。
スポーツだったり、アメカジだったり、ストリートだったり。最近だとモード系なんかでも見かけます。
数字は、言葉ほどストレートじゃないから、僕は結構好きなんですよね。
見る人それぞれが自由に意味を想像できる余地があるというか。

この「26」という数字を見て、年齢を思い浮かべる人もいれば、誕生日や記念日を想像する人もいると思います。
そんな曖昧さが良くて、僕は昔からナンバリングTシャツが好きでした。

実際にこのTシャツを着て店頭に立っていると、「26って何なん?」とか、たまたま27日だったりすると、「昨日かよっ」なんて
笑いながら話しかけてもらったり。
数字一つから何気ない会話が生まれる。
そんなところも、このTシャツの魅力です。

そして、この「26」には、ちゃんと意味があります。
実は…すごくシンプルで
2026年の「26」なんです(笑)。
今見ると、何もひねりがない数字ですが、でも10年後、このTシャツをクローゼットから取り出したとき、「あっ、あの年のTシャツだ!」
そんな風に、この一枚のTシャツが、その頃の出来事や景色を思い出させてくれるかもしれないですね。
洋服も、写真やアルバムのように、時間を記憶してくれるものだと思うんです。

そして、このTシャツにはもう一つ、「時間」を感じる理由があります。
ボディに使われているのは、リサイクルコットン。
工場で出る端材だったり、役目を終えた服だったり、そういう素材をもう一度糸にして作られているんです。

環境への配慮はもちろんですが、僕が惹かれたのは、その風合いでした。
繊維の長さや太さが均一ではないからこそ生まれる、自然なムラ感。
新品なのに、どこか着馴染んだような柔らかい表情があります。

肩肘張らず、最初に袖を通したときから自分の服として馴染んでくれる。
さらに、洗って着てを繰り返すことで、自分だけの風合いに育っていきます。

・「26」は、2026年という、時を表す数字。
・リサイクルコットンは、過去から未来へ繋いでいく素材。
どちらにも共通しているのは、「時間」というテーマです。

だから、このTシャツは新品で完成するものではないと思っています。
着る人の時間が加わって完成する一枚なんです。

FREE RAGE が掲げる「Time Will Tell」=「時が経てば分かる」
そのテーマ通り、一年後、五年後、十年後。
着続けるほどに、このTシャツの本当の魅力が見えてくる。
そう思って、僕はこの一枚を選びました。

今年が終わったあと、このTシャツを見返して「いい一年だったな」と思えたら嬉しいですね。

バイヤーズコメント
今年を着るのではなく、今年を残す。
そんな一枚です。

このTシャツを見るたびに、中学生だった頃の自分を思い出します。
まだ何もかもが初めてで、背伸びばかりしていた頃。
僕にとって「フォレスト・ガンプ」は、そんな青春の入り口を思い出させてくれる特別な映画です。

実はこの映画は、当時付き合っていた彼女との人生初デートで観た作品なんです。
でも、その日は緊張でガチガチ。(笑)
映画の内容なんて、ほとんど頭に入っていませんでした。

上映が終わると、「いい映画だったね」なんて知ったような顔して映画館を後にしたものの、家に帰ってふと我に返るんです。
「…あれ?結局、どんな話だったんだ?」
結局、気になって二回観なおしました…一人で(笑)
それくらい、この映画には思い出があります。

劇中でフォレストが被っていた赤いキャップがとにかく欲しくて、街中を探し回ったこともありました。
今思えば、完全に形から入るタイプでしたね。(笑)
でも、そうやって映画の世界に夢中になれた時間も、今では大切な思い出です。

Tシャツに描かれているのは、映画の中でも印象的なベンチとバッグ。
この映画を観たことがある方なら、「あっ、あのシーンか。」って、たぶんすぐ分かると思います。
派手な場面じゃないんですけど、そこを選んでいるところが、僕は好きなんですよね。

そして、このTシャツをさらに魅力的にしているのが、ヴィンテージ感のある風合いです。
日本に数台しかないオゾン発生装置を使い、オゾンの力で生地を酸化、脱色させる特殊な加工が施されています。

古着っぽい雰囲気はしっかりあるんですけど、生地はほとんど傷めない加工なんですよ。
しかも水の量も抑えられるから環境にも優しい、そんなところもTHRIFTY LOOKらしくて好きですね。

ブランド名のTHRIFTYLOOKは、古着っぽいという意味。
「長く愛着を持って着られる新品を、何年も一緒に過ごしてきたような雰囲気へと育てていく」 というブランドの意思が、このTシャツにもよく表れています。

そして大人になった今、このTシャツに袖を通すたびに思うことがあります。

劇中でフォレストは、理由も目的も考えず、ただひたすら前へ走り続けます。
その姿を見ていると、あの頃の自分も少し重なって見えるんです。
将来のことなんて深く考えず、好きなことに夢中になって、とにかく真っすぐ走っていた毎日。
あの頃の熱量や、少しおバカなくらい真っすぐだった熱量は、46歳になった今でも、僕の中にちゃんと残っています。
そして今も、この仕事を続ける僕の背中を、「もっと行け!」と押してくれているような気がします。

Tシャツの魅力は、デザインだけではありません。
その一枚を見るだけで、その頃の思い出や感情までを蘇らせてくれること。
だから、僕はこの一枚を選びました。

バイヤーズコメント
あの頃の自分を思い出して、少し元気をもらえる。
僕にとってそんな一枚です。

このTシャツを最初見たとき、真っ先に惹かれたのはプリントでした。
「HEAVEN」というロゴ

フォントや、色使いの雰囲気がすごく好みで、「これ、いいな」と思ったのが最初の印象です。
服を好きになるきっかけなんて、案外そんなものだったりしますよね。

でも、調べていくうちに、このロゴが1980年代前半まで発行されていたカルチャー誌「HEAVEN」のものだと知りました。
音楽やアート、文学などを独自の視点で発信し、多くのクリエイターに影響を与えた伝説的な雑誌。
今から約40年前に廃刊になっており、その存在を知らない方も少なくありません。

その背景を知ったとき、このTシャツの見え方が変わりました。
ただ昔の雑誌のロゴをプリントしただけでなく、HEAVENというカルチャーを、服という形で残そうとしている。
そんなデザイナーのHEAVENへのリスペクトを感じたんです。

さらに「そこまでやる?」と思ったのが、ボディなんです。
使われているのは、丸胴ボディに、天地引き、ステッチ、タコバインダー、そして米綿100%


丸胴ボディ


タコバインダー


天地引きステッチ


米綿100%

昔ながらの仕様を取り入れた、とてもクラシックな作りです。

正直、このロゴだけ良くてもダメだったと思うんですよ。やっぱり、このボディだから、このロゴが活きる。
きっと作り手も、そこまで考えてこのTシャツを作ったんじゃないかなって、僕は感じました。
新品なのに、まるで1980年代のデッドストックを見つけたような存在感。

そして、このTシャツを作っているのが、「NECESSARY or UNNECESSARY」 というブランドだったことにも納得しました。
ブランド名を直訳すると、「必要か、不必要か」
今は、新しく便利なものが次々と生まれる時代です。
その一方で、古いものは少しずつ忘れられていく。
時には、本当に価値のあったものまで、いつの間にか姿を消しています。

このブランドは、そんな時代に向けて
「それって、本当に必要ないものだった?」
と問いかけているように思うんです。

HEAVENという雑誌も、時代が変わったから役目を終えたのかもしれない。
でも、そのカルチャーや価値観まで忘れてしまっていいのか?
そんな問いを、このTシャツから感じました。
服はデザインで選ぶ楽しさもあります。
でも、その作り手の想いまで知ると、もっと好きになる。
この一枚は、そんなことを改めてかんじさせてくれた一枚です。
だから、僕にとってこの問いの答えは決まっています!
「必要か、不必要か」
僕は、こういう服は必要だと思っています。

バイヤーズコメント
デザインに惹かれて、背景を知って愛着が湧く。
そんなTシャツは長い付き合いになりそうです。

今回ご紹介した3枚のTシャツ
どれも同じ「Tシャツ」ですが、選んだ理由は三者三様。
素材に惹かれることもあれば、デザインに一目ぼれすることもある。
その服が生まれた背景や、作り手の想いに共感して選ぶこともある。

どれが正解とかいうことではなく、その人らしい選び方がある。
だから、Tシャツは面白いんだと思います。

今回の特集が、「こんな選び方もあるんだ。」と、新しい視点に出会うきっかけになれば嬉しいです。
そして、この一枚を選ぶ時間そのものも、楽しんでいただけたらと思います。